病と闘うふたりの自由帳

心臓移植待機中の円融と精神疾患持ちで透析患者のいそが闘病生活を送りながら気ままに発信していきます。

記憶の中で輝くトマトのブルスケッタ by いそ

こんにちは。


私にとって最高に幸せな思い出料理のひとつにトマトのブルスケッタがあります。


ある年のわたしの誕生日に、調理師の専門学校に通っていたパートナーの円融さんが、当時わたしが借りていた1Kのマンションの狭いキッチンでコース料理を作って振る舞ってくれたことがありました。


メインは確か煮込みハンバーグだったかなぁ。
ハンバーグはもちろんのこと、付け合せのマッシュポテトも何もかもがめちゃくちゃ美味しくて!わたしはとにかくずっと笑ってた。「美味しい!美味しい!」って言いながら。


まさに『のだめカンタービレ』で言うところの呪文料理で、メニュー名はほとんど忘れたのですが、そのとき前菜で出たのがブルスケッタでした。
わたしはそのとき生まれて初めてブルスケッタというものを食べました。
トマトとバジルペーストの2種類あった気がする。
どちらもすごく美味しかったなぁ。




毎日ずっと集中治療室で闘っている円融さんのことを考えて祈っていたら、ふと、あのブルスケッタが食べたくなりました。


『基本のイタリアン』という本を見てトマトのブルスケッタを自分で作ってみることに。


基本のイタリアン (オレンジページブックス―とりあえずこの料理さえ作れれば)

基本のイタリアン (オレンジページブックス―とりあえずこの料理さえ作れれば)



「とりあえずこの料理さえ作れれば」と書いてあるけど、基本をきちんとできるようになるのって一番大変かも。
わたしが鈍臭いだけだと思いますが、余裕だと思ってたトマトのブルスケッタ、意外と手間がかかるんだなと思いました。
苦手なトマトの湯むきに苦戦しながら、あの狭いキッチンで大きな体の円融さんは何を思いながらこれをやってたのかなと想像しつつ黙々と作ってました。





円融さんの味には遠く及ばなかったです。
それにあのとき食べたブルスケッタはもっと幸せな味がした。
もうあの元気だった頃には戻れない。
でもまた作ってもらいたい。
そんな日がくるだろうか。
集中治療室の円融さんに思いを馳せる。


お題「思い出の味」