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病と闘うふたりの自由帳

心臓移植待機中の円融と精神疾患持ちで透析患者のいそが闘病生活を送りながら気ままに発信していきます。

生きることに迷った10代のとき「五千回の生死」と出会った by いそ

闘病 雑記・雑感 いその記事

こんにちは。

わたしは10代で透析を始めたのですが、透析を始めた頃は「生きるって何?」「透析をしてまでわたしが生かされる意味は?」「死ぬとどうなるの?」そんな疑問で頭の中がいっぱいでした。


当時は腹膜透析だったので毎日透析をしなくちゃいけなくて、透析を、体のチューブを、受け入れられないまま泣きながら腹膜透析の器械を操作していました。


「もう死にたい!」と思ったり、「生きたい。」と思い直したり、ずっとその繰り返しで心がポキンと折れそうな毎日。なんでわたしは”普通の子”と違うのか?苦しくて苦しくて、ずっともがいていました。


なにかヒントがほしくて、答えを見つけたくて、死に関する本、生に関する本、病に関する本、いろんな本を読み漁りました。大学で臨床心理学の道に進んだのもこのとき河合隼雄先生の本と出会ったから。


そして、わたしの心のモヤモヤをパッと晴らしてくれたのが、宮本輝さんの「五千回の生死」という短編小説でした。(短編小説集「五千回の生死」の中の小説「五千回の生死」)


死にたくなったり、また生きてみたくなったり、それはちっともおかしいことじゃない。そうやって悩みながら迷いながら変化しながら生きてくのが人間なんだ。


この小説から、わたしは自分なりにこういったメッセージを受け取り、ひとりで胸を熱くして泣き、そして晴れやかな気持ちになりました。


それからというもの、悩んだとき、迷ったとき、落ち込んだとき、必ず「五千回の生死」を読み返して勇気をもらっています。
読んで心のモヤモヤを吹き飛ばして、またシャンと背筋を伸ばす。


今ではもう本はボロボロになってますが、それがまた愛おしく感じます。
「五千回の生死」は、わたしにとって人生で一番特別な本です。そして人生に最も影響を与えた本だと思います。





今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

五千回の生死 (新潮文庫)

五千回の生死 (新潮文庫)