病と闘うふたりの自由帳

心臓移植待機中の円融と精神疾患持ちで透析患者のいそが闘病生活を送りながら気ままに発信していきます。

妄想に取り憑かれている母の話 by いそ

こんにちは。

先日、実家の母宛に『病院の住所を送るから、荷物を送ってほしい』というメールを送信したところ、『わたしの携帯はいつも覗かれてるから、妹さんにお願いします』と返信がありました。
”妹さん”とはわたしの妹のことで、母からすると娘なんですが、母はいつも妹さんとか同居人という表現をします。(微妙な親娘関係のようです。)

母が携帯を覗かれているとか、後をつけられているとか言うのはいつものことなので、わたしは特にそのことには触れず、荷物の件は妹にお願いしました。

母の妄想は病的な域に達しているように思うので、精神科を受診させようとしたことがありますが、当然病識のない母から頑なに拒否されて断念しました。

母の心が壊れたきっかけはハッキリとわかっています。
わたしがまだ高校生だった頃、母が大手の保険会社に勤めていたときに、職場で壮絶なイジメに遭ったことが原因です。
母はノイローゼのようになり、毎日ノートにびっしりとイジメの記録をつけるようになりました。
とても明るくて朗らかだった母の変化は家庭の空気を重たくさせ、父も私たち姉妹も毎日イライラが募って険悪になりました。
母が口を開くと誰かが怒り出すような状態だったので、母は独りで苦しかっただろうと思います。

裁判を起こすところまで話が大きくなりましたが、結局のところ母は退職しました。
歪んでしまった母の心は、退職して環境が変わっても元に戻ることはありませんでした。
その後勤めた病院でも人間関係をこじらせてばかりいたようです。(母の一方的な話しかわかりませんが、職場で浮いてることは容易に想像がつきました。)

そして、伴侶である父の死。
これによって母の状態はさらに悪化したように思います。

携帯を覗かれているとか家を常に監視されているとか、母の心の中にある現実世界はそんな状態でした。
「”あの”女たちがいつも車の後をつけて来るから出かけたくない」というようなことを言っていたので、どうやら母の中には特定の敵(架空の人物?)がいるようでした。

たまに大阪に妹と遊びに来て一緒に出かけていても、見知らぬ人を指して「あの人たちがわたしのことを見て笑う。」と言って睨みつけたり、電車に乗ると周りの人たちをチラチラ見ながら「またわたしの悪口を言ってる。」
こんなことの連続。

実家を離れていてたまにしか会わないわたしですら疲れるのだから、一緒に住んでいる妹はどれだけしんどいだろう。そりゃ微妙な関係になるわな、と。

常時そんな妄想に取り憑かれた状態で生活していて、母はしんどくないのだろうかと思うし、同居している妹のストレスも心配になるけれど、病識のない母に強引に治療を受けさせることが正しいやり方だとも思えない。
治療を受けたところで、完治する類いものではないとも思う。

子どもの頃からの葛藤があってなるべく母から距離を置いているわたしには口を出す資格はないけれど、ときどき母を不憫に思ったりしている。